第13回 黒崎 雅紀(2007年卒)

 先日、滝田さんから「是非リレーエッセイを!」とのお誘いをいただき、今は遠くなってしまった高校時代に思いを馳せながら、一筆とることとなりました。高校時代の国語の成績は万年Dクラス(笑)。拙い文章ではありますが、少々お付き合いください。

 僕の高校時代は、常にコーラス部と共にあったと言っても過言ではないでしょう。勉強を早々に諦めた(努力が足りなかっただけ?)僕にとって、コーラス部は心の拠り所であり、ライフワークでした。とにかく授業は鬱で鬱で仕方なかった。昼休みや体育大会のフリーな時間などは、とにかく音楽室に逃げて行ったことをよく覚えています(笑)。
 
 僕が在籍した3年間、定期演奏会で常に歌われた曲がありました。信長貴富作曲、混声合唱とピアノのための「新しい歌」から、T.新しい歌 と X.一詩人の最後の歌 の2曲。僕が1年生の時から歌われ始めたこれらの曲は、7年経った今も定期演奏会のOB・OG合同ステージで歌われています。自分たちが愛した歌が、後輩たちもまた愛してくれ、歌い継いでくれている。僕はこのことが嬉しくてなりません。
 いつぞや、呑みの席で、後輩に尋ねたことがありました。「なんで皆この曲好きなんだろうね?」ある後輩は、「わからんけど、何となく好きなんですよねー(笑)」確かこういう会話だったかと。(誰と会話したかは覚えてませんが…)これが大事なんだと思います。中には確固たる理由があってこの曲が好きだ、という人もいると思います。理由がつけばもっと良いですが、とにかく、「好き」という気持ちを持つこと―。これが合唱の大前提ではないでしょうか。現役の後輩たちに伝えることがあるとすれば、このことですね。1曲でも多く、好きな曲を見つけ、合唱を楽しんでくださいね。

 その後の私はというと、最後の意地(?)で地元富山大学へ。そこでも合唱団に所属し、学業そっちのけで(でも卒業はしました)4年間続けました。ちなみに、最後の定期演奏会で歌ったのはやはり前述の「新しい歌」でした。つくづくこの組曲と縁があったんだなーと思います。

 そして現在。無事就職し、合唱とは離れた生活がスタートしました。そろそろ歌うことに飢え始めた今年7月。来年の定期演奏会が節目の50回であることに気づき、松浦先生や一部OBOGに「何かやらないか」と話を持ちかけました。僕自身の歌いたいという個人的な願望が先行してしまった感はありましたが、どうやら皆同じ気持ちでいてくれたらしく、続々参加希望をいただいています。たいへん感謝しております。記念企画の合唱につきましては滝田さんにお願いしてこのHP上でも情報を発信したいと思います。まだまだ参加は受付中ですので、多くの方々のご協力をよろしくお願いします。

「さあ、青春再びといきますか!」



著者:黒崎 雅紀(2007年卒)
富山大学人間発達科学部を経て、現在会社員。
(2011年8月現在)